日本では高齢化が進む中で、介護を必要とする方が年々増加しています。
その介護を誰が担っているのかという点で、家族介護の割合は非常に高い状況にあります。

厚生労働省の調査によると、在宅で介護を受けている方のうち、約6割から7割が家族による介護を受けています。
特に配偶者や子ども、子どもの配偶者などが主な介護者となっているケースが多く見られます。
介護者の年齢層を見ると、60代以上が半数以上を占めており、高齢者が高齢者を介護する「老老介護」の問題も深刻化しています。

家族介護の割合が高い背景には、いくつかの理由があります。
まず、介護サービスの利用には費用がかかるため、経済的な理由から家族が介護を担うケースがあります。
また、「家族が面倒を見るべき」という伝統的な価値観も根強く残っています。
さらに、介護施設の不足や、希望する施設に入所できないという待機問題も、家族介護を選択せざるを得ない要因となっています。

しかし、家族介護には大きな負担が伴います。
介護者の身体的・精神的な疲労、仕事との両立の難しさ、社会的な孤立などが問題となっています。
介護離職も年間約10万人に上るとされ、社会的な損失も無視できません。

このような状況を改善するため、介護保険サービスの充実や、家族介護者への支援制度の拡充が求められています。
デイサービスやショートステイなどを上手に活用しながら、家族だけで抱え込まない介護の形を考えていくことが大切です。